檻の中の恋と、奪いに来た君  〜閉じ込める愛か、奪い出す愛か

「…じゃあ来い」

その言葉の後。

すぐに続いた声が、まだ耳に残ってる。

「時間になったら迎えにくる」

「見張りが変わる。そこが一番緩い」

状況を全部分かってるみたいに。

当たり前みたいに言う。

「それまでに準備しとけ」

短く、それだけ。

でもー

その一言で、全部が現実になる。

逃げる。

本当に。

「…」

息が浅くなる。

怖い。

でも、それ以上に。

ここにいる方が、怖い…。