檻の中の恋と、奪いに来た君  〜閉じ込める愛か、奪い出す愛か

ベッドの横で足が止まる。

距離が近いのに、触れない。

その距離が、妙に意識させる。

「…体調は」

小さく聞かれて、少しだけ息を吐く。

「…最悪」

思わず本音が出た。

琉生の目が揺れる。

「…だろうな」

短く返される。

それだけなのに、どこか安心する。

「薬、ちゃんと飲んだか?」

「…まだ」

「後で飲め」

淡々としたやり取り。

でもその一つ一つが懐かしくて。

胸の奥がじんわり痛む。