檻の中の恋と、奪いに来た君  〜閉じ込める愛か、奪い出す愛か

「弱点になりますよ」

空気がぴたりと止まる。

「…弱点?」

凛月の声が低くなる。

蒼依は動じない。

「守るものがあるほど、人は鈍る」

淡々とした説明。

感情なんて一切ない。

「ー組織としては、リスクです」

誰も、すぐには口を開けない。

「…だから?」

凛月の声がさらに低くなる。

圧がじわじわと広がる。

「関係ねえ」

「俺が守るって言ってんだ」

空気が完全に支配される。

絶対的な”総長”の声。

その中でー

私は、改めて気づく。

ここが、完全に閉じた場所だということに。

逃げ場なんて、どこにもないと言うことに。