檻の中の恋と、奪いに来た君  〜閉じ込める愛か、奪い出す愛か

扉が閉まってからも、琉生の視線がずっと離れなかった。

ー諦めてない。

あの目が、はっきりとそう言っていた。

胸の奥が、じわりと熱くなる。

苦しいのに。

少しだけ息がしやすくなった。

「…ぼーっすんな」

はっとして顔を上げると、凛月がこちらを見下ろしている。

距離の近さに、思わず体が強張る。

「まだ熱があるんだ。無理すんな」

指先がゆっくりと肌をなぞる。

逃げたいのに、手の温もりに少しだけ安心してしまう。

「…寝とけ」

命令なのに、どこか優しさが混じっている声。

だから、余計に逃げられない。