檻の中の恋と、奪いに来た君  〜閉じ込める愛か、奪い出す愛か

体を支えられたまま、ベッドへと寝かせられる。

逃げようとしても、力が入らない。

「無理すんな」

低く言われて、布団をかけられる。

逃げ場を覆うみたいに。

視界の端で、凛月の影が揺れる。

その距離が近すぎて、呼吸がうまくできない。

「ここなら、何も心配要らねえ」

静かに言いながら、髪を撫でられる。

指が、ゆっくりと髪をすくっていく。

逃さないみたいに。

優しいのに。

優しいからこそ、怖い。

「…外に出たいか?」

ぽつりと落とされた問い。

心が揺れる。

外。

自由。

逃げられる場所。

ーでも。

「…帰りたい」

口から出たのはそれだった。