「じゃあまた明日〜!」
「遅れんなよ〜!」
大きく手を振る友人たちを見送り終わると、さっきまでの騒々しさが嘘のように辺りが静まり返る。
「……」
「……」
取り残された俺と朝日の、気まずさといったらない。
俺と朝日の関係を知る友人は逆に気を遣って2人きりにしてくれたっぽいのが、尚気まずさを上乗せしている。
何も言葉が出てこず、歩道の真ん中で立ち尽くしていると、「そこどき! 邪魔やで!」と、後ろからド派手な豹柄のTシャツを来たご婦人がチャリのベルをけたたましく鳴らしながら通り過ぎる。
隣から伸びた手がとっさに俺の腕を引いてくれたお陰で、轢かれずに済んだ。
「……あ、ありがとな」
控えめに礼を言い、腕を引っ込めようとしたら、さらに手を引かれた。驚いて思わず見上げると、初めて、朝日と目が合った。
でかい上に眼力も鋭いから妙に気迫があって、少し狼狽えたのはここだけの秘密だ。
「侑」
「なに?」
「一発、キメに行かん?」
「……は?」



