「私は白亜様ではごさいません」
「うん?」
「ですのでわかりません。なぜ那由多様では駄目だったのか……」
まるで自分のことのように悔しがる剣を見て、俺は笑顔が込み上げる。
そうだな。ここは悔しがるべきか。
俺にはわかるのだ。なぜ俺じゃ駄目なのかって、苹果の中に最初から存在していた玉露への気持ちを俺は上回れなかったからだ。
まだ今は。
少し急ぎすぎた。期間が短かったのも一つの要因だろう。
「白亜様なら……良いと思ったんです、私も」
「ふ、苹果は剣のことまで虜にしてたのか? 最高だな、あいつも」
まぁ短期間で苹果にあそこまで近付けたのも、剣のサポートあってこそだしな。
たくさん頑張ってくれた分、今は労りたい。



