「しーな?」

いつまでも玄関ポストを見たまま帰ってこない私を心配してリクが玄関から顔を出していた。

「何?泣いてんの?」

そういうとリクは私に駆け寄り、ぎゅっと抱きしめてくれた。

今日はいっぱいリクにキスされて、いっぱい抱きしめられちゃったけど、でも今この瞬間、私を抱きしめてくれるリクの存在は優しい気持ちのリクだった。

「何かね、この絵見てたら感動して泣いちゃった・・・」

リクに抱きしめられたまま、ちょっと上を見上げてリクの顔を見て笑いながら私は言った。

「そっか、しーなは泣かない子だから、ちょっとビックリ・・・した」

そういうとそれ以上何も言わず、私をぎゅっってリクはまた抱きしめてくれた。