残念すぎるイケメンが、今日も今日とて私を溺愛する。

「元気っす。お嬢も元気そうで何より。すんません。お邪魔しましたーー」

「ちょ、雲野さ……ん……」

「あーーあ。邪魔が入りましたね」


なんて言いながら、ガバッと後ろから覆い被されるように私へ抱きついてくる西嶋。

まあもう、慣れっこではあるけどね。


「先輩を邪魔者扱いするな」


私は西嶋をひっぺがしてこの場を去ろうとした。


「藍里さん」


呼び止められて無視すればいいものの、振り向いてしまった私。


「なに?」

「それ、マジでなんなんですか」


割と真剣モードな西嶋に色んな意味でドキッとしちゃうけど、これだけは絶対に言えない。

だって……邪魔されたくないんだもん!!!!


『水着なんてそんな破廉恥な!!』

『欲求不満な野郎共が蔓延る海水浴場に、僕無しで行くとか正気ですか!?全く、正気の沙汰ではありませんね』

『僕も行きますよ。異論は認めません』


一昨年の夏はこのせいでドタキャン。

去年はこうなることを見越して事前にお断り。

で、今年は最後だからどうしても行きたい。


「……下着」


西嶋に嘘を付くのが苦手で、どうしても顔が見れない。分かりやすく目を逸らしてしまう。