呼吸、出来てる……
目を開けると、あぁ、と私は察した。
もう何百回も見た、目の前の白。
「みやび!」
「みやび!大丈夫か!?」
「お母さん。お父さん。…」
窓から差し込む光。
時間が進んだことを私に知らせる。
「仕事…」
「休みの連絡を入れておいた。今は休みなさい。」
決定的な疾患だけでなく、精神的な面でも私の体は弱くなってしまったのか…
「この子が…助けてくれだんだ……」
お父さんが病室の扉の方に目配せする。
僅かに開いたドアの隙間から、ことの発端になった…勝手に私がそうした手上げてしまった人物が見える。
そしてゆっくりとした足取りで、私の方へと近寄ってくる。
「お久しぶりです。」
「まさかあの那樹ちゃんだったなんてねぇ」
「元気でよかったよ」
お母さんもお父さんも、あんなことがあったなんて知らない。
2人の記憶の中では、中学の頃、娘と仲が良かった友達の1人にしか過ぎない。
那樹は昔よりも大人びた顔で、私をあの頃と変わらない様子で見つめてくる。
なんで…
私は一瞬目があった那樹から目線をそらす。
その時、何かを思い出したかのように、お母さんが病室のベットの横の丸椅子から立ち上がった。
目を開けると、あぁ、と私は察した。
もう何百回も見た、目の前の白。
「みやび!」
「みやび!大丈夫か!?」
「お母さん。お父さん。…」
窓から差し込む光。
時間が進んだことを私に知らせる。
「仕事…」
「休みの連絡を入れておいた。今は休みなさい。」
決定的な疾患だけでなく、精神的な面でも私の体は弱くなってしまったのか…
「この子が…助けてくれだんだ……」
お父さんが病室の扉の方に目配せする。
僅かに開いたドアの隙間から、ことの発端になった…勝手に私がそうした手上げてしまった人物が見える。
そしてゆっくりとした足取りで、私の方へと近寄ってくる。
「お久しぶりです。」
「まさかあの那樹ちゃんだったなんてねぇ」
「元気でよかったよ」
お母さんもお父さんも、あんなことがあったなんて知らない。
2人の記憶の中では、中学の頃、娘と仲が良かった友達の1人にしか過ぎない。
那樹は昔よりも大人びた顔で、私をあの頃と変わらない様子で見つめてくる。
なんで…
私は一瞬目があった那樹から目線をそらす。
その時、何かを思い出したかのように、お母さんが病室のベットの横の丸椅子から立ち上がった。



