唯都くんは『運命の番』を溺愛したい



 立場がほぼ同じ双子だからこそだ。

 いろんな項目で優劣をつけられ、そのたび私は悲しんできた。



 でも私の目は、自分で見えているものしか脳に情報を送れない。

 その場にいない理亜ちゃんのことは、把握できない。



 大人たちの井戸端会議が耳にはいり、傷ついていた私と同じ。

 クラスメイトの何気ない双子比べに、涙した私と同じ。

 理亜ちゃんも理亜ちゃんで、私の知らない苦しみや悲しみを味わっていたんだ。



 傷ついて、悲しくて、どうしていいかわからなくて。

 でも姉妹同士で、気持ちを分かち合う勇気もなくて。

 気恥ずかしくて。



 理亜ちゃんは私に文句を言うことで、悲しみをごまかしていた。

 私は理亜ちゃんから逃げることで、自分の心を守っていた。



 全然違う行動だけど、悲しみの種は同じだったんだ。



 双子じゃなくて、ただの同級生だったら?

 ここまでお互いを意識しないで、比べないで、敵視しないで、労わり合って笑いあえていたかもしれないのに。