唯都くんは『運命の番』を溺愛したい


 「ま、卒業式の先生じみた言葉を吐いたけどさ、別に君たち姉妹がこの先痛めつけられようが、動物以下の奴隷以下の環境に置かれようが、心が痛まないけどね」


 「……そんな」


 「もう一つ言い忘れてたよ。もうすぐ神楽琉乃を助けに来る大人気アイドル様もオークションに出品予定なんだ」



 ……え?



 「彼は大スターだからね。海外の知名度も申し分ない。命を差し出したいほどの熱狂的なファンも多い。破格の値で落札されるだろうな。これで俺は死ぬまで遊びたい放題、天国最高! って、それじゃ君たち、迎えが来るまで双子姉妹の涙涙のお別れ会でもして盛りあがって」



 大スターって唯都様のことじゃないよね?



 そんなはずがない。

 唯都様の一生は、キラキラなスポットライトを浴びて輝くはずだ。

 売られる人生なんてありえない。



 でも私を助けに来るアイドルって言った。

 知り合いの有名人なんて、私には唯都様以外いない。

 ウソでしょ、そんなの嫌だ、どうにかしなきゃ。