唯都くんは『運命の番』を溺愛したい


 お昼休みの教室。

 クラスメイトがうじゃうじゃいる空間のど真ん中。

 私の涙を指で拭いながら、暴走族の強がり姫は、瞳を潤ませ微笑んでくれた。



 まぶたにたまった彼女の雫は、綺麗で、優しげで、澄んでいて、宝石のようにキラキラしていて。

 たくさんの人たちに見られているってわかっていながらも、私は大粒の涙が流れるのをとめられなかったんだ。

 そう、まさに今みたいに。


 
 頬を滝のように流れる雫。

 何粒も何粒もスカートに吸い込まれ、赤黒く染まる範囲が広がっていく。

 荒れた息を落ち着かせたくて、ゆっくりと深呼吸をつく。

 そして私は、冷静さを脳に迎えいれた。