唯都くんは『運命の番』を溺愛したい


 あの時から、両親は私に嘘をついていたんだ。

 特殊体質のオメガは金のなる木。

 娘が実ったら、売り飛ばして大金を手に入れよう。

 そんなひどい親が、この世に存在していたなんて……



 ダメだ、悲しみに耐えられない。


 私が生まれてきた意味は?

 私の幸せは?


 苦しくて、しんどくて、悔しくて……涙が止まらない。



 私はただただ、親に愛されたかった。

 『家事をこなしてくれてありがとう』

 『琉乃が娘で良かったわ』

 認められたくて、ほめられたくて、必要とされたくて、料理も掃除も言われたことは全てやってきた。



 怒鳴られても、頬をはたかれても、使用人みたいな扱いをされても。

 言われたことをこなしていれば、いつか娘として受け入れてもらえるかもしれない。

 かすかな期待を胸に、つらい日々を乗り越えてきた。