唯都くんは『運命の番』を溺愛したい


 「私がベータじゃなくて……オメガだなんて……」


 「成人した娘を金持ちアルファに売り飛ばす計画はね、君が小学生の時に思いついたんだってさ。親としてどうなんだ? クズ親、毒親。それでも人間かよ? て呆れたけどさ」

 
 「……」


 「まぁ俺も同類なんだよな。この世は金がすべて。君を売り飛ばせば、支払った倍額以上の大金が手に入るだろうし。ククク」




 ショックが強烈すぎる。

 頭がズキズキと痛むなんて、かわいいものじゃない。

 割れて、グチャグチャな脳みそが飛び散りそうで。



 めまいで意識がとびそうになるも

 『売られたくない! この男の幸せのために私が犠牲になるなんて、絶対に嫌だ!』

 拳で太ももを強打に連打。

 唇を噛みしめ、なんとか現実にふみとどまる。



 小1の第二の性検査でベータと診断されたと、私は聞いた。

 大病院の検査でもベータ判定が下った。間違いないと。