都心から離れた郊外にある緑豊かな霊園。
色とりどりの花が植えられ、お墓というよりも花園という言葉がぴったりな場所。
ここに到着したのは、太陽が完全に沈み切ったあとのこと。
見上げれば、漆黒の空に丸い月が煌めいている。
歩道も墓石もライトアップされていて、メンバーのほくろまではっきりわかるほどの照度あり。
ということは、俺の表情筋がダダ下がりなのもバレやすいってことだよな。
キャップのつばを手でおし下げ、歩みのスピードを落とす。
車の中でずっと考えていた。
俺は琉乃ちゃんの前から、姿を消してあげたほうがいいんだろうなって。
我流の言う通りだと思うから。
その前にもう一度ご両親に脅しをかけて、二度と琉乃ちゃんに酷いことをしないと一筆書かせなきゃ。
でも……
離れたくない……
彼女を失いたくない……
どうしても……



