唯都くんは『運命の番』を溺愛したい


 「未来の犯罪者扱いをされたら、俺も黙って座ってはいられない」


 「魔王並みに目をギラツかせて怒ってる場合じゃねーぞ。オマエの笑顔は極甘だけど、致死量半端ない猛毒入りだって認識しねーと、大事なものを失うって忠告してやってんのに。あーあ、なんで聞く耳もたねーかな」


 「だから!」


 「まだわかんねぇ? あの女は他に好きな男ができても恋心を押し殺して、一生唯都に尽くすんだろうなってことだよ!」



 ……え?



 我流は「わからずやに絡むとメンタル病む、もう寝る、話しかけんな!」とすごみ、半身をきりながら背もたれに顔をうずめた。

 ヤケになったように言い放った我流の言葉が、俺の脳を困惑させる。



 琉乃ちゃんに俺以外の好きなできるなんて……

 考えてもみなかった、そんなこと。