唯都くんは『運命の番』を溺愛したい



 我流くんが荒々しく口にした【ラット】


 それはオメガフェロモンにあてられたアルファが、野獣化しちゃうこと。

 無性にオメガをむさぼりたくなって、我を忘れて、目の前のオメガを襲ってしまうこと。



 私ばベータ。

 フェロモンを発しない普通人間。

 だから唯都様が私のフェロモンを取り込んで、軽いラット状態に入ったなんてありえない。



 唯都様は私に、たくさんの愛の言葉をささいてくれるよ。

 恋人を溺愛するかのように、優しく抱きしめたり激しくキスをしたり。

 でもそれは唯都様が私を、想い人と重ねているだけ。


 
 唯都様が今でも大好きなのは私じゃない。

 幼なじみの女の子、あまねさんなんだから。