唯都くんは『運命の番』を溺愛したい


 「ごめんね。琉乃ちゃんがキュートすぎだから、可愛がりに拍車がかかっちゃって」


 「わざわざステージまで迎えに来てやったのになんだよ、二人だけの世界作ってイチャついてて。お前らの周りに飛びまくってたハート、毒矢で全部割りたくなったわ、こっちわ」


 「羨ましかったって素直に言えばいいのに。ついに彼女欲しくなった?」


 「極甘すぎて鳥肌立った! ブワブワってなった! そりゃ唯都に対して殺意が生まれるわな!」


 「おとなしく楽屋でくつろいでいればよかったでしょ?」


 「だから、唯都が帰ってこないから俺がわざわざこうやってだな……」


 「待てができない駄犬は飼い主に捨てられるよ、ガルル」


 「気持ち悪いくらいニヤけながら俺の頬をつつくな! ガルルって呼ぶな!」



 パチンと痛々しい音が響いた。

 でも唯都様は、手をはたかれたことなんか気にしていないみたい。

 「フフフ、猛獣の無駄吠えって可愛いよね」と、目をアーチ状に緩めている。