唯都くんは『運命の番』を溺愛したい




 「ドラマのサイコパスとか猟奇殺人犯役、なんで俺にこねーんだよ。完璧に憑依する自信しかねーのに」


 と、頭の後ろで両手を組み、天井を仰ぎながら床を蹴る我流くんに


 「犯罪者イメージをまとうのは、戦隊ヒーロー役を勝ち取った後にして」


 唯都様が重い溜息を吐きながら、床に刀を置いて。



 視線をぶつけあった二人が、急にニヤリ。

 お互いの腹筋に、交互に拳を強めにねじ込んだから

 痛々しいけど、ケンカの後の仲直り儀式なのかな?

 まばたきをしながら私はマネキンと化してしまいました。



 「ライブの後で疲れてるんだ、俺の体をいたわって手加減しろっつーの」


 「我流の脳内辞書に手加減なんて言葉が存在してたの? 驚きなんだけど」



 きつい言葉が飛び交うも、二人は気を許したように笑い合っている。

 二人の関係は良好のようで、一件落着、一安心です。