「今の声、もっと聴きたい」
え、今の私の声を?
醜態を晒してしまったんです。
お願いです、忘れてください。
「本当は今すぐにでも琉乃ちゃんに噛み跡を残したい。番いたくてたまらない」
「……」
「でも琉乃ちゃんの急所に痛みを刻むのは、琉乃ちゃんに発情期が来て、琉乃ちゃんが俺と一生を共にしたいと心から思った時がいい。だから今は……」
切実な訴えの後、温もりから湿り気に変わった首筋の触感。
ざらついた舌が私の首筋にあてられていて、首キス以上の高揚感が羞恥心をさらにくすぐってくる。
舌を押し当てられただけで、また吐息がもれそうになるのに
「甘いフェロモンで、俺以外の人を惑わしたらダメだよ」
私の快楽部分を探し当てたかのように、敏感な部分にねっとりした舌を這わせてくるから
「……ん、いやっ……」
この先自分がどうなってしまうのか、怖くてたまらなくなってしまった。
「今の声もっと」
「……」
「俺の鼓膜にすり込みたいから。ねっ、俺にたっぷり聞かせて」
「……っ、だから……首は……やっ」
やっぱり怖い。
甘い波に飲み込まれそうで。
痛みを走らせれば現実に戻れるのかもと思いつき、自分の下唇を勢いよく噛みしめた。



