ニナはまた気がつくと、屋上にいた。 ウルよりも先に、いつもの場所で空を見上げていた。 ニナの髪が風になびく。 「天見」 背後から、ウルが声をかけた。 ニナは振り返って、ニコッと笑いかけた。 「陣取ったな」 そんなことを言って、ウルはまた定位置に立つのであった。