「マジで何も分からないんだね」 ケラケラと笑って、ハトリは「あたしがいるから」と言った。 ニナは記憶障害、という病を患っていることになっていた。 学校、教室…勉強をして言葉は知っていたものの、いざ目にすると分からないものだった。 憧れの人間界にいることを、ニナは改めて実感したのであった。