しゃがみ込みたくなる足を何とか奮い立たせる。
下足室まで戻ると、数分前までは聞こえていなかった声が続々と耳に流れ込んでくる。
「夏休みまでに樹々瀬くんに告白しようかな」
「えー、私だって好きだもん」
「樹々瀬先輩、まだ彼女いないって噂だけが頼みの綱だよね」
「でも噂によると3組のマドンナも振られたらしいよ。マジ鉄壁」
いやに反響する、本当ならなんて事の無かった会話に耐えられなくなった私は、乱雑に靴を引き出し無我夢中で帰路に着く。
そこからどうやって帰ったのかはあまりよく覚えていない。ただ、ずっと泣き出しそうで、でも私が泣くのはお門違いだと言い聞かせて、いつの間にか家の玄関に座り込んでいた。姉妹からの怪訝な視線を気にする余裕もなく膝と膝の間に顔をうずめる。
「もう…ほんと嫌だ」
思慮の浅い自分が。無自覚に人を傷つけていた愚かさが。
許せない、許したくない。
ふとスマホに浮かぶ新規メッセージに目を遣ると、私の不在を心配する樹々瀬くんからの連絡だった。
内容に目を通さず、スマホの電源を落とす。
暗転した画面に映る自分の顔がどうしようもなく情けなくて。
それ以上何かを考える気力は湧いてこなかった。
下足室まで戻ると、数分前までは聞こえていなかった声が続々と耳に流れ込んでくる。
「夏休みまでに樹々瀬くんに告白しようかな」
「えー、私だって好きだもん」
「樹々瀬先輩、まだ彼女いないって噂だけが頼みの綱だよね」
「でも噂によると3組のマドンナも振られたらしいよ。マジ鉄壁」
いやに反響する、本当ならなんて事の無かった会話に耐えられなくなった私は、乱雑に靴を引き出し無我夢中で帰路に着く。
そこからどうやって帰ったのかはあまりよく覚えていない。ただ、ずっと泣き出しそうで、でも私が泣くのはお門違いだと言い聞かせて、いつの間にか家の玄関に座り込んでいた。姉妹からの怪訝な視線を気にする余裕もなく膝と膝の間に顔をうずめる。
「もう…ほんと嫌だ」
思慮の浅い自分が。無自覚に人を傷つけていた愚かさが。
許せない、許したくない。
ふとスマホに浮かぶ新規メッセージに目を遣ると、私の不在を心配する樹々瀬くんからの連絡だった。
内容に目を通さず、スマホの電源を落とす。
暗転した画面に映る自分の顔がどうしようもなく情けなくて。
それ以上何かを考える気力は湧いてこなかった。



