樹々瀬くんは私の手を取ると、胸元で小指同士を絡める。艶やかな黒髪を揺らす額が私のおでことコツンと重なる。
「…約束だよ?」
あまりの美しさを至近距離で浴び、声にならない悲鳴をあげる。
何これ何これ何これ。
笑顔を見れた嬉しさをどこへやら、私は頬を赤く染める。いや、そんな可愛いもんじゃない。上気せたというか爆散したというか。
正気を保つので精一杯な私に、間髪なく無邪気な声が降り注ぐ。
「ありがとうひとみちゃん」
「ひとっ」
「俺を見つけてくれたのが、ひとみちゃんでよかった」
そう呟くと、解いた私の指先を噛み締めるように両の掌で包み込む。
「不束者ですが、末永くよろしくお願いします」
こうして始まった、ヒロインになれない女の子と秘密だらけな男の子の誰にも内緒の物語。
それは運命の出会いだったのか否か。もしくは一瞬のまやかしなのか否か。
何もわからない、未熟な私たちだから。
今はただ、煌めく君と、温かく切ない秘め事を。
「…約束だよ?」
あまりの美しさを至近距離で浴び、声にならない悲鳴をあげる。
何これ何これ何これ。
笑顔を見れた嬉しさをどこへやら、私は頬を赤く染める。いや、そんな可愛いもんじゃない。上気せたというか爆散したというか。
正気を保つので精一杯な私に、間髪なく無邪気な声が降り注ぐ。
「ありがとうひとみちゃん」
「ひとっ」
「俺を見つけてくれたのが、ひとみちゃんでよかった」
そう呟くと、解いた私の指先を噛み締めるように両の掌で包み込む。
「不束者ですが、末永くよろしくお願いします」
こうして始まった、ヒロインになれない女の子と秘密だらけな男の子の誰にも内緒の物語。
それは運命の出会いだったのか否か。もしくは一瞬のまやかしなのか否か。
何もわからない、未熟な私たちだから。
今はただ、煌めく君と、温かく切ない秘め事を。



