milk or coffee? 〜甘く、苦く、溶かされて〜

「遥のことが好きなら、正直に言ったらいいやん。そうしたらやめるし」


やさしくて、面倒見がよくて、見ていてほっこりする遥さん。


――『わたしは遥さんが好き』。

そう言えば、この甘い拷問からも解放される。


だけど…、わたしはそれを口に出して言うことができなかった。


なぜなら――。

わたしが好きな人は、遥さんではないから。


「どしたん?言わへんの?」


彼方さんの追及にわたしは口をつぐむ。


「あれ?みひろの好きなやつって、遥やないの?」


首を縦に振らないわたしを見て、彼方さんは満足げに微笑む。


「それやったら、みひろが好きなんって…もしかして俺?」


キスをやめ、わたしの顔をのぞき込む彼方さん。


「違うんやったら、首振って」


わたしは、彼方さんと視線を合わせないようにして顔をそらした。