milk or coffee? 〜甘く、苦く、溶かされて〜

お店も、前みたいに遥さんと2人でうれしいはずなのに――。

なぜか、ふとしたときに考えているのは彼方さんのこと。


それに、大好きだった遥さんが淹れてくれるカフェオレ。

変わらずわたしの好みでおいしい。


でも、もう少し苦くてもいいかな。

そんなふうに思うようになっていた。



その日の深夜。


ふと目が覚めた。

喉も渇いたことだし、部屋を抜け出してなにかを飲みにキッチンへ。


すると、リビングの明かりがついているのが見えた。


今は、夜中の1時過ぎ。

きっと、遥さんも彼方さんも眠っている時間。


電気の消し忘れかもしれないと思って、何気なくリビングをのぞいてみると――。


目に飛び込んできたのは、雫が滴る筋肉質の広い背中。


「…あっ……」


予想もしていなかった光景に驚いて、わたしは小さな声をもらしてしまった。