milk or coffee? 〜甘く、苦く、溶かされて〜

「す…すみませんでした。家まで送っていただいたので、わたしはもう大丈――」

「大丈夫なわけないやろ」


そう言って、わたしを睨んだ彼方さんがぐいっと顔を近づける。



* * *



――どうしてこんなことになったのだろうか。


わたしは『Gemini』の2階にある、遥さんと彼方さんの家にきていた。


「ごめんね、みひろちゃん。とりあえず、彼方の部屋使ってくれる?」

「あ…、はい!…えっ、でも……」

「彼方はぼくの部屋で寝るから大丈夫。それじゃあ、おやすみ」


手を振ると、遥さんは部屋のドアを閉めた。


黒ずくめの人は未だ逃走中。

わたしのマンションも知られているから危ないということで、遥さんと彼方さんが家にくるようにと言ってくれた。


「本当にいいのかな…。使わせてもらっても」