milk or coffee? 〜甘く、苦く、溶かされて〜

「もしかして、そんなこと心配してたん?」


低い声が聞こえて顔を上げると、彼方さんが目を細めてわたしを見ていた。


「なんで自分の心配しいひんの?あんなことがあったってゆうのにっ…」


その表情は、…なんだか怒っているような。


「ほんまは、前からあとつけられてたりしたんとちゃうん?」

「…えっと、それは…」


わたしは、ごくりとつばを飲む。


「今日ぼうっとしてるのが気になったから、追いかけてみたら…。一足遅かったら、あんなんで済まへんかったかもしれへんねんで!?」


突然彼方さんが怒鳴ってきたものだから、わたしは驚いて目を丸くした。


「…まあまあ彼方、落ち着いて。もう夜遅いし、近所迷惑だから」


遥さんが彼方さんをなだめる。


「これが落ち着いてられるわけないやんっ」