milk or coffee? 〜甘く、苦く、溶かされて〜

「こ…こんなところ、もしだれかに見られたらどうするんですかっ…」

「それなら大丈夫。『CLOSE』のプレートに替えたし、それにちゃんと鍵も閉めてるから」


…抜かりない。

もしかして、こういう展開になることを予想して…店じまいを?


――なんて、遥さんがそんなことをするわけない。


だけど、目の前の遥さんはどんどんわたしに迫ってきて。


唇にキスされるまで、あと3センチ…。

2センチ…、1センチ……。


――そのとき!


「あれ〜?表、鍵閉まってたけど?」


突然お店の奥から声が聞こえてきて、わたしは慌てて飛び起きる。


「「いった…!」」


その拍子に目の前の遥さんに頭突きをしてしまい、ゴン!と鈍い音が響く。

あまりの痛さに、2人同時に声をもらして額を押さえる。


「なんか変な音したけど…どうした?」