milk or coffee? 〜甘く、苦く、溶かされて〜

「どこ見てんの?よそ見しんと、俺だけ見てや」


そして、違和感の原因がもう1つわかった。


それが、遥さんが話す関西弁。

遥さんはイントネーションが関西っぽい感じだけど、今の話し方は街でよく聞く関西弁。


それに、自分のことを『ぼく』と呼んでいるのに、さっきから『俺』と呼んでいる。


「あ、あなた…!だれですか!」


胸板に手をついて押しのけようとしたけど、その手を簡単に捕らえられる。


「だれって、どう見たって遥やん?みひろちゃん」


たしかに髪色が黒というだけで、顔もわたしの名前を呼ぶ声も遥さんそのもの。


やっぱり…遥さん?

…でも、…でも。


自分でもよくわからなくなってきた。


「みひろちゃん、…こっち見て」

「…やっ。…ま、待ってください…遥さん」


こんなところで…ダメなのに。