milk or coffee? 〜甘く、苦く、溶かされて〜

恥ずかしくて、とっさに両手で口を塞ぐ。


そんなわたしを目を細めて見つめる遥さん。


「今、素のみひろちゃんを見たような気がした」


わたしはキョトンとする。


「みひろちゃんって芯がしっかりしてて、隙なんて見せない真面目な女の子だと思ってたけど、そんな…だれにも聞かれたくないようなかわいい声も出すんだって」

「か…、かわいいって…」

「かわいいよ。なんなら、その声聞きたくて、もっといじめたくなっちゃう」


遥さんは意地悪く微笑むと、冷えたおしぼりで今度はわたしの首筋に軽く触れた。


「…あっ。そこはダメです…、遥さん」


首筋は冷やす必要なんてまったくないのに、わたしの反応を見たいからって…。



そのあと、ホットミルクを飲み干したわたしを遥さんが家まで送ってくれた。

『Gemini』からすぐなのに、夜遅いからと言って。