「俺はどっちかっていうと、あいつよりお前の方がいいと思う」

またおかしなこと言ってー

こんな平凡な女子、誰が好きになるのよ

「なぁ、九里菜…」

「な、なに、?」

さっきまで優しい目をしていたのに、急に真剣な顔して、どうしたの

「好きだ」

「え?」

好きって言った?いや、気の所為?

気のせいだ。猫が好きなんだよ

この隙は猫に言ったんだよ

「九里菜、お前のことが好きだ。付き合ってほしい」

……聞き間違いじゃなかった

「す、すすすき、ってわ、わたしが?」

「どもりすぎだろ。お前以外誰がいんだよ」

やっぱり…

「私のどこが好きなの?てか先ずおかしいよ。可愛いところ一個もないのに」

「それでも俺はお前が好きだ」

うっ、超真剣に言われちゃった

「わ、わ…私で良ければ」

実は私も築地くんのこと少しはいいなーなんて思っていたり

「まじか、やべー、超嬉しい。これからよろしくな。愛海」

築地くんはそう言うとニカッと普段見せない笑顔を見せたのであった