放課後

友達と帰ろうと支度をしていると教室から先輩の声が聞こえてきた

『きゃー、ねぇアレって木嶋先輩だよね?』

途端に騒がしくなる教室に私たちは耳を塞ぐ

「えぇっ〜、教室来るって言ってたっけ?」

友達にしか聞こえない声で喋ると、寧々ちゃんは首を傾げた

寧々ちゃんには体育の後、転んで治療してもらった話はしたけど

「一緒に帰ろうって思って。だめだった?」

うっ、しょげてる顔がすっごく眩しい

「そ、そそそ、そんなこと…ダメじゃないです」

いや、言葉に詰まりすぎでしょ私

「やった!じゃあ友達ちゃん。友梨奈ちゃん借りるね」

寧々ちゃんも戸惑いながらも、「さ、さようなら〜」と手を振ってきた




「ごめんね、突然連れ出して」

「いやいや、とんでもないです」

「そっか、良かった。実はね、友梨奈ちゃんに話しておきたいことがあって」

な、なんだろう?

「ほら、学校だと人目があるでしょ?だからね」

……いや、えっ

「友梨奈ちゃん、小さい時に僕達出会ったでしょ?」

「う、ん」

私と先輩は小さい頃からの幼なじみ