「うわ〜、どうしたらこんなに血が出るのさ、ちゃんと消毒はしたの?」

それよりも木嶋先輩ってみんなの憧れの人だよね?

こんな平凡な私がこう易々と話していていいのだろうか

「おーい!友梨奈ちゃん〜?聞いてる?」

先輩は唖然としてる私の目の前で手をヒラヒラさせた

あっ、ぼぅとしてた

「あ、すみません。そうなんです。持久走してたら石につまづいちゃって」

「あ〜、そういう事ね。わかった。俺が手当してあげる。あ、俺、これでも保健委員だからね?」

手当は自分でしようと思ってたけど、ココは有難く治療を受けることに

数分後

「出来た!痛かったね。もうこれで大丈夫だから、授業受けておいで、ってもう終わりか」

時計を見ると授業が終わる5分前になっていた

「あれ、いつの間に」

先輩と話してたら、時間はあっという間にすぎるなー

と呑気なことを考えていたら

「俺と話したこと、口外しないようにね?わかった?」

やっぱりこの人何かあるよ

「わ、分かりました」

ここは素直に従っとくに限る

「いい子!」

その後、チャイムがなり私は先輩と別れることに