チェリー



そう言って伊織くんは、くしゃっと笑った。

ふふ、かわいい。


なにか、私にはピンとくるものがある。


女の勘…ってやつなんだろうか。


彼と——

 なにか、惹かれ合うものがある


   そんな気がした。



「じゃ、約束通り自販機の方行くか」


「私は遠慮はしないからね、ふふっ」


「笑顔でずいぶんと怖いことを言うな、」


恋愛に関しては、何かと当たる。


私をみつめる、彼の温かい瞳。


桜庭(さくらば)さんみたいに背が高い人には、伊織くんくらいしかいないもん」

「あの2人ならほんと絵になるし、あそこに入る隙間はないよねぇ」


そして、周りからの好奇心の視線。


誰もが、私たちが付き合うことを期待していた。


——少なくとも、今の状況を
       私はそう感じている。