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「ちょっと美奈、次の授業終わったら渡り廊下きて」
1限が始まる直前に樹里にそんなことを言われた。
これでもかってほど探るじゃん…
昨日あんなに問い詰めたのに。
私は昨日、いくら樹里に問い詰められても須戸くんのことが好きだと押し通した。
「じゅ、樹里なに?こんなところにまで呼び出して…」
ひんやりとした風が吹く渡り廊下には、誰も人がいなかった。
「何って、私が昨日伊織のことを好きって言ったのは愛梨(あいり)にムカついたからよ。わかるでしょう?誤解しないで」
樹里は、昨日のことを丸く収めようとしていたけれど、
「だから美奈も須戸が好きって言ったのよね?」
「ち、違うよ、私は本当に須戸くんのことが…」
「あーもう!聞きたくもないわ」
残念ながら、私も引き下がるつもりはこれっぽっちもなかった。
ここまできたら押し通すしかないのよ…

