チェリー



「はぁ〜」

家まで帰る道で、心なしか、大きなため息が出る。

あの後は結局、樹里は塾で『塾が終わったら連絡する』と言い帰ってしまった。


ーーピコン

私のスマホが振動した。
樹里からだ!

《美奈》
《さっきのは一体何?》

…さっきの?
って、須戸くんのことよね、

誤魔化せるものなら全力で誤魔化したいものね

《さっきのって?》

《いきなり須戸涼介って何よ?
嘘でしょう?》

《ほんとだよ》

《?》
《ちょっと、何言ってるの?》


とてもめんどくさいことになりそうだ。


結局この後もたくさん聞かれて、この日はよく眠れなかった。




.


「はあ、眠い…」


結局翌朝、睡眠不足のまま朝を迎えることになった。

まさか、樹里が伊織くんのことを好きだったなんて…

でも、今になって振り返ってみると、そんな気がしなくもない。
なんで気づかなかったんだろう…