チェリー



「あ、いや大丈夫。
俺のじゃないし」


振り向いた男の子は、そう言った。


「もう!美奈何回謝るつもり?!早く行こう」


「えっあ、樹里ぃ」


そう言って樹里は、私の腕を強く引っ張る。


「で、でも…」


「もう!そもそもゲームしてて避けなかったあっちが悪いんでしょ?!謝ってもなかなか気づかないし…
さっさと行くよ!」


「え、あ…」


どうしよう、気分悪くさせちゃったかも…

樹里に手を引かれながら、もう一度彼にごめんと手でマークをつくった。


それが、いけなかったのかもしれない。



——こんなことになるはずじゃなかった、
  
      私たちの運命。






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