〇夏祭り会場入口
浴衣を着て小股で歩く夏奈。
待ち合わせの場所には、甚平を着た圭人がスマホを見ながら夏奈のことを待っていた。
夏奈「つ、月島くん!お待たせ〜」
圭人「!・・・大丈夫ですよ、今来たところなんで」
顔を上げた圭人は夏奈を見て目を見開いたあと、口元に手を当てながら目を逸らす圭人。
夏奈「?・・・どうしたの?」
圭人「いえ・・・先輩の浴衣姿、可愛いなって思って・・・似合ってると思います」
夏奈「っ・・・!?あ、ありがとう・・・((ちゃんと返事、しなきゃ・・・!!))」
口を手で抑えながら正直に話す圭人の言葉を聞いて、うつむきながらつぶやくように返事を返す夏奈。
圭人「・・・じゃ、行きましょうか」
夏奈「う、うん」
圭人から手を繋ぎ、歩きだす2人。
その間も夏奈は黙り込んだままだった。
圭人「・・・・・・」
黙ったままの夏奈を見て何かを考えている圭人。
出店を回りながらヨーヨーすくいや射的などを行い、たこ焼きやイチゴ飴を買う。
その間も、夏奈は告白をしようとするけど、タイミングが合わずに黙り込んでしまう。
花火が見やすい穴場スポットに2人だけになって、座って出店で買ったものを食べ始める。
圭人「・・・ねぇ、先輩」
落ち込んでいるような表情をしながら、夏奈を見つめて名前を呼ぶ圭人。
夏奈「んぇっ!?なに!?」
イチゴ飴を食べながら圭人の方を向く夏奈。
圭人「・・・今日、楽しくなかったですか?」
夏奈「えっ!?なんで!?」
圭人の問いかけに、食べかけだったイチゴ飴をそっちのけで圭人のように体を傾ける夏奈。
圭人「夏奈先輩、ずっと黙り込んでたから・・・楽しくないのかなって思って・・・」
うつむきながら夏奈の方に視線を向ける圭人。
その瞳は不安そうに揺れていた。
夏奈「そんなんじゃないよ!ただ・・・月島くんに返事しなきゃって考えてて余裕無くなってただけ!・・・って、あ〜・・・言っちゃった〜・・・!!」
圭人「・・・返事?」
不思議そうにしている圭人。
心当たりがなさそうにしている。
夏奈「月島くん、告白してくれたでしょ?だから、その返事をしなくちゃって思って・・・。でも、そう考えれば考えるほど余裕なくなっちゃってさ・・・」
頭を掻きながら照れくさそうに話す夏奈。
圭人「・・・返事、してくれるんですか?」
夏奈「う、うん・・・する。あのね、月島くん──私も月島くんの事が好き・・・」
そう言って、隣にいる圭人の胸元に手を当ててゆっくりとキスをする夏奈。
夏奈の行動に目を丸くしながら頬を赤くする圭人。
ゆっくり離れ、照れくさそうに圭人のことを見る夏奈。
圭人「・・・なんでキスまでしたんですか・・・?」
夏奈「え、だって本では告白した後にキスしてたから・・・え、嫌だった!?」
口元を手で覆いながらごめんね!と謝る夏奈。
圭人「いや、むしろ嬉しいですけど・・・その本って・・・少女漫画ですか?」
夏奈「だっ、だって私告白するのもされるのも初めてだからなにか参考になるものをって・・・」
圭人「・・・ぷっ・・・やっぱり恋愛下手ですね、先輩」
口元に手を当てて吹き出したあとに、愛おしそうに夏奈を見つめる圭人。
圭人「ねぇ、先輩?もう1回」
夏奈の頬に手を添えて、コテンと首を傾げる圭人。
夏奈「っ・・・も、もう1回って・・・?」
圭人「キスのこと。もう1回したい」
夏奈「は、恥ずかしいんだけど・・・」
圭人「・・・全く──」
軽くため息をついてから圭人の方から夏奈にキスをする。
夏奈「!?なっ・・・!!」
圭人「せっかく先輩と両想いになれたんだから、ご褒美貰わなきゃね」
夏奈「っ〜・・・!!」
カァァッと頬が赤くなっていく夏奈。
浴衣を着て小股で歩く夏奈。
待ち合わせの場所には、甚平を着た圭人がスマホを見ながら夏奈のことを待っていた。
夏奈「つ、月島くん!お待たせ〜」
圭人「!・・・大丈夫ですよ、今来たところなんで」
顔を上げた圭人は夏奈を見て目を見開いたあと、口元に手を当てながら目を逸らす圭人。
夏奈「?・・・どうしたの?」
圭人「いえ・・・先輩の浴衣姿、可愛いなって思って・・・似合ってると思います」
夏奈「っ・・・!?あ、ありがとう・・・((ちゃんと返事、しなきゃ・・・!!))」
口を手で抑えながら正直に話す圭人の言葉を聞いて、うつむきながらつぶやくように返事を返す夏奈。
圭人「・・・じゃ、行きましょうか」
夏奈「う、うん」
圭人から手を繋ぎ、歩きだす2人。
その間も夏奈は黙り込んだままだった。
圭人「・・・・・・」
黙ったままの夏奈を見て何かを考えている圭人。
出店を回りながらヨーヨーすくいや射的などを行い、たこ焼きやイチゴ飴を買う。
その間も、夏奈は告白をしようとするけど、タイミングが合わずに黙り込んでしまう。
花火が見やすい穴場スポットに2人だけになって、座って出店で買ったものを食べ始める。
圭人「・・・ねぇ、先輩」
落ち込んでいるような表情をしながら、夏奈を見つめて名前を呼ぶ圭人。
夏奈「んぇっ!?なに!?」
イチゴ飴を食べながら圭人の方を向く夏奈。
圭人「・・・今日、楽しくなかったですか?」
夏奈「えっ!?なんで!?」
圭人の問いかけに、食べかけだったイチゴ飴をそっちのけで圭人のように体を傾ける夏奈。
圭人「夏奈先輩、ずっと黙り込んでたから・・・楽しくないのかなって思って・・・」
うつむきながら夏奈の方に視線を向ける圭人。
その瞳は不安そうに揺れていた。
夏奈「そんなんじゃないよ!ただ・・・月島くんに返事しなきゃって考えてて余裕無くなってただけ!・・・って、あ〜・・・言っちゃった〜・・・!!」
圭人「・・・返事?」
不思議そうにしている圭人。
心当たりがなさそうにしている。
夏奈「月島くん、告白してくれたでしょ?だから、その返事をしなくちゃって思って・・・。でも、そう考えれば考えるほど余裕なくなっちゃってさ・・・」
頭を掻きながら照れくさそうに話す夏奈。
圭人「・・・返事、してくれるんですか?」
夏奈「う、うん・・・する。あのね、月島くん──私も月島くんの事が好き・・・」
そう言って、隣にいる圭人の胸元に手を当ててゆっくりとキスをする夏奈。
夏奈の行動に目を丸くしながら頬を赤くする圭人。
ゆっくり離れ、照れくさそうに圭人のことを見る夏奈。
圭人「・・・なんでキスまでしたんですか・・・?」
夏奈「え、だって本では告白した後にキスしてたから・・・え、嫌だった!?」
口元を手で覆いながらごめんね!と謝る夏奈。
圭人「いや、むしろ嬉しいですけど・・・その本って・・・少女漫画ですか?」
夏奈「だっ、だって私告白するのもされるのも初めてだからなにか参考になるものをって・・・」
圭人「・・・ぷっ・・・やっぱり恋愛下手ですね、先輩」
口元に手を当てて吹き出したあとに、愛おしそうに夏奈を見つめる圭人。
圭人「ねぇ、先輩?もう1回」
夏奈の頬に手を添えて、コテンと首を傾げる圭人。
夏奈「っ・・・も、もう1回って・・・?」
圭人「キスのこと。もう1回したい」
夏奈「は、恥ずかしいんだけど・・・」
圭人「・・・全く──」
軽くため息をついてから圭人の方から夏奈にキスをする。
夏奈「!?なっ・・・!!」
圭人「せっかく先輩と両想いになれたんだから、ご褒美貰わなきゃね」
夏奈「っ〜・・・!!」
カァァッと頬が赤くなっていく夏奈。