NY・Sentimental

わたしはテーブルに契約書を並べた。


サインしやすいように、ペンのキャップをはずして、モトムラのほうに向けて置く。
モトムラは躊躇いもせず、すぐにサインをした。


セイジはそれを確認すると、テーブルにおいてあった盗聴器を自分の水のグラスに入れて水没させた。
食後のコーヒーも待たずに、モトムラは席を立った。

「面白い男ではあるな、君は。だが愉快というわけにはいかない。詳細の打ち合わせに、後日、社にアポを入れてくれ」
「はい」
「カレンさん、今日はすまなかったね」