偽りのアイドル

家族、っていうと、血が繋がった人……ってイメージだと思う。


でも、乙葉達の場合は、本気で信頼して助け合う人……って感じの意味かな。


だって、そんな父親、家族なんて、言いたくないもの。




「……莉央さん、それは、本当……?」



きっと、信じられなかったのだろう。


ずっと静かに佇んでいた理事長が、時間を置いて、尋ねた。


「はい、きっと。

2人に、聞いてみたらどうでしょうか」


……3人で、喋っていいのよ。そんな気持ちを込める。


「……ねえ、乙葉、友希」


「うん」


「……はい」


「私は……2人の助けに……なれた……っ?」


きっと、これが、彼女の、心からの叫びだろう。



「っえ、叔母さん、そんなこと気にしてたの……?
そんなの、もちろん、助かってるよ。
叔母さんがいなきゃ、私は……お腹空きすぎてしんじゃってたかもしれない」



「俺も、叔母さんには助けられてます。
姉ちゃ……姉上を救ってくれて、ありがとうございます。
父に立ち向かってくれて、ありがとうございます」



「っ⋯⋯よか、った。良かった⋯⋯良かった⋯⋯」


泣き崩れた理事長。


「私はもう帰りますね」


「え!? りおちゃ帰るの?」


「邪魔になるからね。じゃ、また」