偽りのアイドル

はぁ……乙葉に聞いてみよっかなぁ……。


七星家のごたつきとか、友希くんとの事、理事長との事、とか。


急いで、無理矢理交換させられたラインの通話ボタンを押す。


『〜〜』


出るかな?

いや、あの後だから、出ないかもなぁ……。


『はい、りおちゃ?』


「あ……乙葉!」


『どうしたの〜?』


「いや……あの……ね」


『……七星財閥?』


ギクッ。

乙葉がこんなにも勘が鋭いなんて思ってもいなかった。


いや、誰でも分かるのかも知れないが。


「うん。
話せる限りでいいし、嫌なら言わなくていいけど…
教えてくれないかな?」


『……』


「……私ね、編入してきて、もう友達なんて…いらないって思ってた。
煌さえいれば、こんな疫病神の友達、作らなくて済むと思ったの」


『……ぇ?』


急に話が始まったからか、重い話だからか、
まだ呑み込めていない様子の乙葉。


「私のね、母さんと父さんは……私を庇って事故で死んだ。
……社長いるじゃん?
社長のお兄さんも、私を庇って、事故で死んだ」


ほら、疫病神でしょ?
と付け足す。


『……』