偽りのアイドル

『りゅーくん! また来てくれた! ありがとうっ!』


『りおんになら何回も会うよ』



懐かしいな……。


「要件は?」


あ、そうそう。


「あの……私、どうすれば?
友希くんとこ行くか、乙葉と教室向かうか……」


気になってたんだよぉ!

どっちの方行けば良いのか……選べないし!


「ああ、乙葉と行け」


っ、え?
友希くんは……? いいの……?


気になるけど、きっとこれは踏み込んではいけないこと。


だから、心の中で思っても良い??


……ねえ、なんで。


なんで、乙葉は、
──『友希』って言う度に辛そうな顔をしているのよ。


いったい、あなた達に、何があったの……?


私には、関係のないしきっと言ったら傷つけてしまう可能性があること。


踏み込んではいけないこと。


私だって、

家族のこと、

アイドルのこと、

本性、

について言われたら、それこそ、また、感情が、荒ぶるかもしれない。


また、私は、なにもできない。