偽りのアイドル

「乙葉ちゃんて何年生……? なんですか?」


年上かもっ。


年齢は、ファンレターに書いてなかったの。


当時、中学生の〜みたいな感じに書いてあって。


「あたし? 1年生だけど……」


「えっ!? 同い年っ。よろしくね!!」


良かったぁ……。


友達、出来た…!!


「乙葉って呼び捨てでいいよ?」


「……おとは……?」


「うんっ!
じゃ、あたしは、りおちゃって呼ぼっかな」


りおちゃ……!?
初めてのニックネーム……!!


「ありがとうっ!!!」


「そ、そんなにニックネームで喜ぶ……?」


「だって、初めてだから……!! ニックネーム!!」


「え……いじめられてた……??
あたしはりおちゃを護るからねっ!!」


……地味すぎていじめられてたと勘違いされちゃった……。


誤解を解くのは、現状だと凄い難しいから……、その設定でいっか。


「あはは……そんなとこ。
ありがとうっ」


「っ……りおちゃって、アイドルの“りおん”に声、似てるよね……」


っ、え!?


こ、声は盲点だった……。


「そ、そうかな!?」


「うん。
あ、あたし、“りおん”のオタクだから!! “りおん”だけだからっ!!」


え……嬉しいっ。