「そんな怪しい物ひなるに食べさせないで。毒味役は、翼が適任じゃない?」
「おい、しれっと俺を巻き込むな!」
「でも翼くんは、本当に頑丈そうだけどね」
「ちょっとちょっと、今の会話を聞いたら淀橋くん泣いちゃうって〜」
(みんな……)
最初、この寮に来た時。なんで私がこんな目に遭うのって思った。男子四人と一緒に暮らすのは嫌だ、って。
でも……ここに来て良かったと、今なら胸を張って言える。
「葵くん、翼くん、七海先輩、紫温先輩。私のために素敵な時間をくださり、本当にありがとうございます。皆と一緒の寮で過ごせて、すごく嬉しいです!」
すると皆の顔に、優しい笑みが浮かぶ。その瞳に写る私も、満面の笑みを浮かべていた。今も、そして、これからも――
「こんな私ですが、これからもよろしくお願いします!」
【完】



