さよなら、やさしいウソつき

警察署へ来たユキは、情報提供するため、刑事課へ来た。
被害届け出してたので、若い刑事さんとベテラン刑事さんが対応してくれた。

「これが通話記録になります。」
「わかりました。」

ベテラン刑事の方は、50代後半で通話記録をさっそく聞いた。
若い刑事の方は、20代後半であり、ベテラン刑事さんの指示を聞いて、動いた。
「山本君。さっそく斎藤由奈、保坂恵美、井村優穂を窃盗などの疑いで逮捕状を取る。」
「わかりました！」

山本と呼ばれた若い刑事は、さっそく逮捕状とりにかかった。

「防犯カメラで分析した結果、宮島さんらしき女性の万引き姿は、斎藤由奈で別の防犯カメラには、
二人の女性が斎藤由奈を撮影してる姿が映ってた。
目撃情報にこの3人が浮かんでいて、被害にあった店にも聞いたら、3人の不審な行動をよく覚えていたそうだ。」

ユキは、とんでもない真実に絶句して、言葉が出なかった。

「高坂さん。逮捕状できました。」
「よし。宮島さん、データ、ありがとう。よく頑張ったよ」
「ありがとうございます。」

高坂と呼ばれたベテラン刑事さんは、山本さんと一緒に会社へ出向いた。
ユキは、二人にしっかり頭を下げたのだった。

警察署から出たユキは、目の前に由奈が現れた。
「自ら出頭したの？万引きしたことを認めたの？」
「いいえ。あなたの犯罪を暴いてきた。」
「何それ。証拠でもあるの？」
「昨日、あんたとの会話を録音して、今さっき警察へ渡したところ」

聞いた由奈は、怒りでいっぱいになった。

「録音？！なにズルいことしてるのよ！」
「ズルいのは、そっちじゃない！人の人生めちゃくちゃにしておいて。私の彼氏の職業知ってる？
警察官よ。私をなめないで！」

そのとき、由奈は、鞄から包丁を出した。

「あんた、いちいち腹が立つのよ！死ね！」
「きゃーー！」

警察署の近くということもあって、すぐに警察官が駆け付けてくれた。
山本さんと高坂さんもいた。

「斎藤由奈！銃刀法違反の疑いで現行犯逮捕する！窃盗などの罪もあるから覚悟するように」
高坂さんの貫禄のある声に由奈は、「うっせぇ！」と言って、警官を殴りかかろうとしたが、山本さんが止めた。
「これ以上、罪を重ねない方がいいですよ。」
と言って、大人しくなった。

ユキは、力が抜け、地面に座った。

「大丈夫でしたか？今日は、自宅まで送り届けます。」
と警官が声をかけてくれ、お言葉に甘えて、そうさせてもらったのだった。

後日、警察から由奈の他、2人も逮捕したことを報告してくれた。
由奈は、頑なに否認しているようだが、2人は、罪を認めてるとの事。