2023年4月、新人社会人、新1年生が新しいスタート切る季節。
宮島ユキ(22)も今年、大学を卒業して、夢だった広告代理店の会社に就職し、今日から出勤だ。
3月に都内の実家を出て、初めての一人暮らし、新社会人。
何もかも緊張づくし。
パンプスを履いて、黒い鞄を持って、黒いスーツを身にまとって、自宅を出た。
出勤ラッシュの電車に酔いそうになったが、何とか会社に着いた。
宮島ユキという自分の名前が書かれたタイムカードをきって、部署に入った。
「おはようございます!」
まずは、元気な挨拶。挨拶から第1印象がすべて決まると母から教わった。
周りから「おはよう!」「おはようございます!」という元気な声が帰ってきた。
自分の席に着くと『ああ。自分は、社会人なんだなぁ』と実感してきた。
「おはよう。宮島さん。私は、あなたの教育係になったから、よろしくね!」
先輩の斎藤由奈は、ユキより3個年上だ。
「はい!斎藤さん、よろしくお願いします。!」
ユキは、由奈の言う通り、パソコンでパワーポイントを教わったり、コピーの仕方を教わった。
「新人は、小さな雑用から少しずつ学んでいくの。小さな努力が大きな信用へと変わるのよ。」
由奈の言葉、ひとつひとつ心に響いた。ユキは、心の中で由奈のようなキャリアウーマンになりたいと
憧れをいだくようになった。
部長から「コピーを頼みたいんだが、いいかな?」と言われ、ユキは「はい!喜んで!」と言った。
周りから少しクスクス声が聞こえたが、気にしてる場合じゃない。
コピー機でさっそくA4でコピーを取った。
「部長さん、コピーをしてきました。」
「宮島さん。ちょっと文字がズレてないか?もう一度やり直してくれ。」
ユキは、再び返事をして、コピーを取ったが、今度は、紙詰まりがした。
「あら?あれ?なんで?!」
何をどうすればいいのか、わからない。誰かを呼ぼうとしたとき
「宮島さん。何をやってるんだ!早くしてくれないか!取引先に電話できないじゃないか!」
部長の叱責が飛ぶ。
わかってる。わかってるんだが、人はパニックになればなるほど、何もできないのだ。
「宮島さん。大丈夫?ちょっと見せて」
優しそうな健康的な肌色した男性社員がコピー機の紙詰まりを見た。
「よし。これで大丈夫。サイズはA4でいいかな?」
「は、はい」
ユキは、男性社員の優しい笑顔に思わず、ときめいてしまった。
「はい。できたよ。僕も新人のころ、よくコピー機の紙詰まりを起こして、怒られてたんだ。
誰だって失敗はするから、気にしないでね」
そう言って仕事に戻って行った。
「部長。できました。」
「これからコピーを覚えて、早くできるようになりなさい」
部長に頭を下げて、席に戻った。
「大丈夫?コピー、頑張ってできてたよ。」
「ありがとうございます。」
由奈に褒められただけで、心は救われた。
「五十嵐俊介先輩に助けてもらえてよかったね。彼、ああ見えて、コピーを失敗するのよ。」
彼の名前が五十嵐俊介先輩と教えてもらったユキは、淡い恋心が芽生えてることにまだ気づきはしない。
お昼休み
斎藤由奈がランチを奢ってくれると言われ、一緒にランチに来た。
「ここのパスタ、すごく安いのにすごくおいしいの。デザートもおいしいの。なんでも好きなの
選んで食べて。」
「ありがとうございます。」
ユキは、たらこパスタとプリン。由奈は、カルボナーラとコーヒーゼリーを注文した。
少しレトロな雰囲気があって、ユキは「おしゃれな店、知ってるんだな」と感動した。
「本当にパスタ、おいしい!」
「でしょ!私も休みの日、よくここに来るんだ。」
今は、いろんなOLさんが来ている。OLさんに人気のお店なんだとユキはすぐわかった。
「ここ奢るから」
「あとでお金、お返しします!先輩」
「あなたが返すのは、頑張って仕事を覚えて働いてもらうことだよ。」
由奈は、優しい笑顔でユキにそう言った。
会社に戻ると、五十嵐先輩がコピー機で何かてこずってた。
「五十嵐くん、また紙詰まり?」
「ああ。斎藤さんと宮島さん。カッコ悪いところ見せてごめん。そうなんだよ笑」
「よくやるね~。午後から会議に出なきゃだったよね?早くコピーしないと、あの部長何を言うかわからないよ」
「わかってるさ」
二人、仲がいいのかな?ユキが思ってると、由奈が察したかのように
「私と五十嵐君、同期なんだ。同期入社したの。」
と教えてくれた。なるほど。
午後は、部長にお茶を入れたり、書類作成の仕方など教わった。
帰りのユキは、くたくただった。
この仕事に慣れるのか?会社でやっていけるのか不安でしかないのだ。
「今日、コンビニでご飯買って食べよう。疲れた」
時刻、ただいま夜の19時。
ユキは、サラダとグラタンとお茶を買って、自宅へと急いだ。
春にグラタンというチョイスは、間違えたかもしれない。
熱くて、舌を火傷しそうになったからだ。
ユキは、グラタンを選んだ自分を恨んみかけた。
「選んだの、自分だからしょうがない。なんか一人ぐらいの人がコンビニごはんが多いって言ってた
理由何となくわかってきた気がする。お風呂入って、歯を磨いて寝よう」
ユキは、スマホのメッセージに母から【初出勤と社会人デビュー、おめでとう!頑張ってね!】と
来ていたので【ありがとう。もう覚えること多すぎて、へとへと】と返信して、床についたのだった。
ーーーーーーーーーー
翌朝、ユキは、トースト2枚と早起きして作ったお弁当を持って家を出た。
今朝、運よく電車の席に座ることできたが、ユキの前に妊婦さんのマークを付けた女性がいた。
「よかったら、座ってください。」
「ありがとうございます。」
妊婦さんは、嬉しそうにお礼を言って座った。
優先席は、元気そうな若い高校生が座ってたり、サラリーマンが座ってたので
内心、腹正しい気持ちがあったが、面倒なトラブルになりたくないので、突っかかるのはやめた。
会社の行くための駅に着き、妊婦さんから再びお礼を言われ、気持ちよく出勤するのだった。
「おはようございます!」
タイムカードきって、自分の席に着くと、由奈から「なんかいいことあった?」と言われた。
「いや、今日の朝、満員電車で席に座れたんですけど、目の前に妊婦さんがいて、誰も席を譲らなかったので
私が譲ったら、お礼を言われて、気持ち良いなぁって思ったんです。」
「優しいね~ユキちゃんは。偉い!」
ユキは、憧れの先輩に褒められて思わず「えへへ」と言った。
今日は、なんかいいことありそうだなって予感がしたのだが、コピーのサイズを間違えて怒られる、納品の数字を間違えて怒られるで何かと怒られまくって、夕方になるころ、ユキは、ヘトヘトだった。
「大丈夫?話を聞くよ」
「五十嵐先輩~~!」
「どうしたんだ?宮島さん」
ユキは、誰かに話を聞いてもらい気持ちでいっぱいだったので五十嵐先輩に1日怒られまくったことを話した。
「ははは。新人は、誰でも失敗して怒られて成長していくんだよ。宮島さんは、すごい期待されてるってことじゃない。」
「そうですかーー?」
「そうだよ。僕は、いつも宮島さんが頑張ってるの知ってるからね。明日も頑張ろう!」
ユキは、また五十嵐先輩の優しい笑顔にときめき、「はい!」と元気よく頷いたのだった。
明日も頑張ろう!と心の中で気合を入れて。
夕方、疲れたユキは、スーパーで適当なお惣菜買って、帰宅した。
宮島ユキ(22)も今年、大学を卒業して、夢だった広告代理店の会社に就職し、今日から出勤だ。
3月に都内の実家を出て、初めての一人暮らし、新社会人。
何もかも緊張づくし。
パンプスを履いて、黒い鞄を持って、黒いスーツを身にまとって、自宅を出た。
出勤ラッシュの電車に酔いそうになったが、何とか会社に着いた。
宮島ユキという自分の名前が書かれたタイムカードをきって、部署に入った。
「おはようございます!」
まずは、元気な挨拶。挨拶から第1印象がすべて決まると母から教わった。
周りから「おはよう!」「おはようございます!」という元気な声が帰ってきた。
自分の席に着くと『ああ。自分は、社会人なんだなぁ』と実感してきた。
「おはよう。宮島さん。私は、あなたの教育係になったから、よろしくね!」
先輩の斎藤由奈は、ユキより3個年上だ。
「はい!斎藤さん、よろしくお願いします。!」
ユキは、由奈の言う通り、パソコンでパワーポイントを教わったり、コピーの仕方を教わった。
「新人は、小さな雑用から少しずつ学んでいくの。小さな努力が大きな信用へと変わるのよ。」
由奈の言葉、ひとつひとつ心に響いた。ユキは、心の中で由奈のようなキャリアウーマンになりたいと
憧れをいだくようになった。
部長から「コピーを頼みたいんだが、いいかな?」と言われ、ユキは「はい!喜んで!」と言った。
周りから少しクスクス声が聞こえたが、気にしてる場合じゃない。
コピー機でさっそくA4でコピーを取った。
「部長さん、コピーをしてきました。」
「宮島さん。ちょっと文字がズレてないか?もう一度やり直してくれ。」
ユキは、再び返事をして、コピーを取ったが、今度は、紙詰まりがした。
「あら?あれ?なんで?!」
何をどうすればいいのか、わからない。誰かを呼ぼうとしたとき
「宮島さん。何をやってるんだ!早くしてくれないか!取引先に電話できないじゃないか!」
部長の叱責が飛ぶ。
わかってる。わかってるんだが、人はパニックになればなるほど、何もできないのだ。
「宮島さん。大丈夫?ちょっと見せて」
優しそうな健康的な肌色した男性社員がコピー機の紙詰まりを見た。
「よし。これで大丈夫。サイズはA4でいいかな?」
「は、はい」
ユキは、男性社員の優しい笑顔に思わず、ときめいてしまった。
「はい。できたよ。僕も新人のころ、よくコピー機の紙詰まりを起こして、怒られてたんだ。
誰だって失敗はするから、気にしないでね」
そう言って仕事に戻って行った。
「部長。できました。」
「これからコピーを覚えて、早くできるようになりなさい」
部長に頭を下げて、席に戻った。
「大丈夫?コピー、頑張ってできてたよ。」
「ありがとうございます。」
由奈に褒められただけで、心は救われた。
「五十嵐俊介先輩に助けてもらえてよかったね。彼、ああ見えて、コピーを失敗するのよ。」
彼の名前が五十嵐俊介先輩と教えてもらったユキは、淡い恋心が芽生えてることにまだ気づきはしない。
お昼休み
斎藤由奈がランチを奢ってくれると言われ、一緒にランチに来た。
「ここのパスタ、すごく安いのにすごくおいしいの。デザートもおいしいの。なんでも好きなの
選んで食べて。」
「ありがとうございます。」
ユキは、たらこパスタとプリン。由奈は、カルボナーラとコーヒーゼリーを注文した。
少しレトロな雰囲気があって、ユキは「おしゃれな店、知ってるんだな」と感動した。
「本当にパスタ、おいしい!」
「でしょ!私も休みの日、よくここに来るんだ。」
今は、いろんなOLさんが来ている。OLさんに人気のお店なんだとユキはすぐわかった。
「ここ奢るから」
「あとでお金、お返しします!先輩」
「あなたが返すのは、頑張って仕事を覚えて働いてもらうことだよ。」
由奈は、優しい笑顔でユキにそう言った。
会社に戻ると、五十嵐先輩がコピー機で何かてこずってた。
「五十嵐くん、また紙詰まり?」
「ああ。斎藤さんと宮島さん。カッコ悪いところ見せてごめん。そうなんだよ笑」
「よくやるね~。午後から会議に出なきゃだったよね?早くコピーしないと、あの部長何を言うかわからないよ」
「わかってるさ」
二人、仲がいいのかな?ユキが思ってると、由奈が察したかのように
「私と五十嵐君、同期なんだ。同期入社したの。」
と教えてくれた。なるほど。
午後は、部長にお茶を入れたり、書類作成の仕方など教わった。
帰りのユキは、くたくただった。
この仕事に慣れるのか?会社でやっていけるのか不安でしかないのだ。
「今日、コンビニでご飯買って食べよう。疲れた」
時刻、ただいま夜の19時。
ユキは、サラダとグラタンとお茶を買って、自宅へと急いだ。
春にグラタンというチョイスは、間違えたかもしれない。
熱くて、舌を火傷しそうになったからだ。
ユキは、グラタンを選んだ自分を恨んみかけた。
「選んだの、自分だからしょうがない。なんか一人ぐらいの人がコンビニごはんが多いって言ってた
理由何となくわかってきた気がする。お風呂入って、歯を磨いて寝よう」
ユキは、スマホのメッセージに母から【初出勤と社会人デビュー、おめでとう!頑張ってね!】と
来ていたので【ありがとう。もう覚えること多すぎて、へとへと】と返信して、床についたのだった。
ーーーーーーーーーー
翌朝、ユキは、トースト2枚と早起きして作ったお弁当を持って家を出た。
今朝、運よく電車の席に座ることできたが、ユキの前に妊婦さんのマークを付けた女性がいた。
「よかったら、座ってください。」
「ありがとうございます。」
妊婦さんは、嬉しそうにお礼を言って座った。
優先席は、元気そうな若い高校生が座ってたり、サラリーマンが座ってたので
内心、腹正しい気持ちがあったが、面倒なトラブルになりたくないので、突っかかるのはやめた。
会社の行くための駅に着き、妊婦さんから再びお礼を言われ、気持ちよく出勤するのだった。
「おはようございます!」
タイムカードきって、自分の席に着くと、由奈から「なんかいいことあった?」と言われた。
「いや、今日の朝、満員電車で席に座れたんですけど、目の前に妊婦さんがいて、誰も席を譲らなかったので
私が譲ったら、お礼を言われて、気持ち良いなぁって思ったんです。」
「優しいね~ユキちゃんは。偉い!」
ユキは、憧れの先輩に褒められて思わず「えへへ」と言った。
今日は、なんかいいことありそうだなって予感がしたのだが、コピーのサイズを間違えて怒られる、納品の数字を間違えて怒られるで何かと怒られまくって、夕方になるころ、ユキは、ヘトヘトだった。
「大丈夫?話を聞くよ」
「五十嵐先輩~~!」
「どうしたんだ?宮島さん」
ユキは、誰かに話を聞いてもらい気持ちでいっぱいだったので五十嵐先輩に1日怒られまくったことを話した。
「ははは。新人は、誰でも失敗して怒られて成長していくんだよ。宮島さんは、すごい期待されてるってことじゃない。」
「そうですかーー?」
「そうだよ。僕は、いつも宮島さんが頑張ってるの知ってるからね。明日も頑張ろう!」
ユキは、また五十嵐先輩の優しい笑顔にときめき、「はい!」と元気よく頷いたのだった。
明日も頑張ろう!と心の中で気合を入れて。
夕方、疲れたユキは、スーパーで適当なお惣菜買って、帰宅した。



