まあ、良くなきゃあのマンションの最上階には住めねーわな。
金に苦労する……とは全く無縁な環境。こういう奴は高確率で金銭感覚バグってやがるが、梓はそうでもなかったらしい。
ま、ぶっちゃけその辺はどっちでいい。
梓なら何だっていい……と思う俺は、かなり重症なのかもしんねえな。
「薄々お察しかと思いますが、私ひとり暮らししてるんです。どうしてもって……私の我が儘で。だから、少しでも節約しないとなーって」
『あ、これ安いですよ~』なんて言いながら、何でもなさそうに振る舞う梓。
まあ……色々あるわな。
この件は俺から根掘り葉掘り聞くつもりはねえ。梓自身が俺に話したいと思った時でいい。
──── 俺を頼れよ。なんだってしてやんのに。
「── さん。桐生さん」
「あ、ああ……」
何故か海老を持って俺を見ている梓。
「海老も安いですよ!海老入れちゃいます?結構美味しいですよ」
「そうか」
「“たこ焼き”ならぬ“えび焼き”か~。いいね!」
そっから雄大と梓が『えび焼きは~』とかなんちゃら言って盛り上がってやがる。
俺を差し置いて、俺の数歩先を横並びで歩く梓と雄大。
金に苦労する……とは全く無縁な環境。こういう奴は高確率で金銭感覚バグってやがるが、梓はそうでもなかったらしい。
ま、ぶっちゃけその辺はどっちでいい。
梓なら何だっていい……と思う俺は、かなり重症なのかもしんねえな。
「薄々お察しかと思いますが、私ひとり暮らししてるんです。どうしてもって……私の我が儘で。だから、少しでも節約しないとなーって」
『あ、これ安いですよ~』なんて言いながら、何でもなさそうに振る舞う梓。
まあ……色々あるわな。
この件は俺から根掘り葉掘り聞くつもりはねえ。梓自身が俺に話したいと思った時でいい。
──── 俺を頼れよ。なんだってしてやんのに。
「── さん。桐生さん」
「あ、ああ……」
何故か海老を持って俺を見ている梓。
「海老も安いですよ!海老入れちゃいます?結構美味しいですよ」
「そうか」
「“たこ焼き”ならぬ“えび焼き”か~。いいね!」
そっから雄大と梓が『えび焼きは~』とかなんちゃら言って盛り上がってやがる。
俺を差し置いて、俺の数歩先を横並びで歩く梓と雄大。



