それに、桐生さんは────“ヤクザ”。
しかも、結構お偉いさんっぽいし……軽い気持ちなんかで好きになっては絶対にイケナイ人。
───── 落ち着いて。
今までずっと上手くやってきたじゃん。好きになるのも、なられるのも困るって、全て回避してきたじゃん。
「大丈夫か」
──── 大丈夫だって、自分に言い聞かせる。気のせい……こんなのは気のせいだって……そう言い聞かせて、無かったことにする。
「……ははっ。すみません!!ちょっとボーッとしちゃってて。手、痛くなかったですか?」
「別に」
「そうですか。じゃ……私はこれで」
「はいはい、ちょっと待ちなよ。梓ちゃん」
満面の笑みで私を引き止めた親友さん。
ぶっちゃけ勘弁してほしい。
「……なんですか?」
「3人でタコパしようか」
「「……は?」」
私と桐生さんが声を揃えたのは言うまでもない。だって、3人でタコパって……急すぎない!?
「誠ん家でね~」
「あ?」
「別にいいだろ?それとも梓ちゃん家に入ってもいい?」
「良いわけねぇだろ。テメェは死んでも入んじゃねえ」
「ははっ。引くほど器の小さい男だね~、誠は」
しかも、結構お偉いさんっぽいし……軽い気持ちなんかで好きになっては絶対にイケナイ人。
───── 落ち着いて。
今までずっと上手くやってきたじゃん。好きになるのも、なられるのも困るって、全て回避してきたじゃん。
「大丈夫か」
──── 大丈夫だって、自分に言い聞かせる。気のせい……こんなのは気のせいだって……そう言い聞かせて、無かったことにする。
「……ははっ。すみません!!ちょっとボーッとしちゃってて。手、痛くなかったですか?」
「別に」
「そうですか。じゃ……私はこれで」
「はいはい、ちょっと待ちなよ。梓ちゃん」
満面の笑みで私を引き止めた親友さん。
ぶっちゃけ勘弁してほしい。
「……なんですか?」
「3人でタコパしようか」
「「……は?」」
私と桐生さんが声を揃えたのは言うまでもない。だって、3人でタコパって……急すぎない!?
「誠ん家でね~」
「あ?」
「別にいいだろ?それとも梓ちゃん家に入ってもいい?」
「良いわけねぇだろ。テメェは死んでも入んじゃねえ」
「ははっ。引くほど器の小さい男だね~、誠は」



